ポスティングは違法?業界経験者が違法になるケースと対策を解説

ポスティングは違法?業界経験者が違法になるケースと対策を解説

「ポスティングでチラシ集客したいけど違法にはならないの?」「違法になるケースや違法にならないための対策方法を知りたい」

こんな疑問にお答えします。

まず、結論からポスティングは違法ではありません

なぜなら、「ポストに広告を投函する行為」を違法とする法律はないからです。

しかし、ポスティングを行う上での作業に関連する行動が違法となる可能性があります。では、どのような行為が違法となるのでしょうか。

ポスティングスタッフの経験もある業界歴10年以上の私が法律と実際の体験談も踏まえてポスティングの違法について解説いたします。

この記事を読むことでポスティングが違法なのか?違法になったケースや違法にならないための正しいポスティングを知ることができます。是非さいごまで読んでいただけると嬉しいです。

ポスティングは違法?

冒頭でも言ったように結論からポスティングは違法ではありません。
具体的には、正しいポスティングを行えば違法となることはありません。

その理由に、まずポスティングを違法とする法律は存在しません。
また、ポスティングはポストに広告を投函する行為のことなので、ポストがあるということは広告類を投函されることを承諾していると言えます。

ただし、ポスティングの行為によっては違法となる恐れもあります。
下記では、弁護士によるポスティングの法律相談を見ることができます。

「ポスティング」の法律相談 – 弁護士ドットコム

ここでの弁護士の回答を見るとポスティング自体を違法とする回答はありませんでした。

ただし、ポスティングの作業に関連する行為が違法となる恐れはあるようです。

ポスティングで違法となるケース

ポスティングは違法ではありせんが、ポスティング時のどのような行為が違法となるのか詳しく見ていきましょう。

住居侵入になってしまう場合

弁護士ドットコムでポスティングの違法に関する質問に対して弁護士が下記の回答をしています。

ポスティングなどによって他人の敷地に入ることになると、住居侵入に該当する恐れはあります。

「住宅侵入」は下記の警報に該当します。

刑法 第130条
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

ポスティングを例とすると

・住宅に敷地内にあるポストに投函するために敷地内に入った
・マンションのエントランスやメールボックスに入った

このような行為には注意が必要です。

条文を読んでみるといくつか気になる部分がありますね。

「正当な理由がないのに」とありますが、正当な理由があればポスティングしていいとも受け取ることもできます。しかし、ポスティングはあくまでこちらからの一方的な行為でもあるため受け取り側への気持ちになって考える必要もあります。

「要求を受けたのにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった」とあるように、住人やマンションの管理人に注意を受けたときは速やかに謝罪してその場を立ち去ったほうがいいですね。管理人が在中している場合は許可を取るようにしましょう。

特に「禁止」「通報」などの強めの拒否を示す貼り紙がある場合は十分に注意しましょう。

チラシ・侵入を拒否する表記がある

住宅やマンションに「チラシ禁止」「無断侵入通報」などの貼り紙があるにも関わらずポスティングすると違法となる可能性が高くなります。

このような貼り紙があるということは、住人や建物で広告類は必要ないと示しているわけです。そこに無理に配布をすれば、当然クレームだけでなく違法となる可能性は十分ありますので注意しましょう。

ポスティング業者ではこのような表記がある場所には配布を自粛するようにスタッフへ教育しています。
また、配布を禁止している場所をデータ管理し、あらかじめポスティングしないように十分注意するように指示しています。

チラシの内容が公序良俗に反する

いわゆる風俗関係などの「ピンクチラシ」言われていたものですね。十数年前ならまだ見かけたかもしれませんが、最近では全く見なくなりました。明らかに違法となる行為ですのでやめましょう。

風俗営業法第28条第5項2
人の住居にビラ等(ビラ、パンフレット又はこれらに類する広告若しくは宣伝の用に供される文書図画をいう。以下同じ。)を配り、又は差し入れること。

もちろん、ポスティング業者はこのようなチラシの依頼があったとしても一切受け付けていません。

違法となった実例と体験談

実際にポスティングが違法となった例はあるのでしょうか?実例と経験談を挙げてご紹介します。

違法となった実例

ポスティングが違法となった実例を2点ご紹介します。

立川反戦ビラ配布事件
立川反戦ビラ配布事件(たちかわはんせんビラはいふじけん)は、2004年1月から2月にかけて、反戦ビラ配布の目的で立川自衛隊官舎内に立ち入った3名が、住居侵入罪の容疑で逮捕・起訴された事件。一審では無罪判決。検察が控訴し、控訴審では罰金20万円または10万円の有罪判決[1]。被告人は即日上告したが、最高裁で棄却され東京高裁の有罪判決が確定した。

葛飾政党ビラ配布事件
葛飾政党ビラ配布事件(かつしかせいとうビラはいふじけん)は、東京都葛飾区のマンションの戸別ドアポストに男性が日本共産党の議会報告とアンケート用紙等を配布していた際、居住者によって現行犯逮捕され、住居侵入罪により勾留・起訴された事件で、裁判では罰金5万円の有罪判決が確定した。

このどちらも以下の共通点があります。

・住居侵入罪
・政治的な内容のチラシ

ここからわかるように、ポスティング自体が違法とされたわけでななく、「住居侵入」として有罪になったということです。

立川反戦ビラ配布事件では、建物に「関係者以外、地域内に立ち入ること」「ビラ貼り・配り等の宣伝活動」等と禁止事項として貼り紙があるうえでの投函でした。

また、どちらも政治的な内容のチラシだったことから、企業の宣伝目的のチラシでここまでの事件となることは考えにくいでしょう。

違法となみなされ通報された経験談

私がまだポスティングスタッフだった頃の経験談で、仲間のスタッフが実際に警察に通報されたケースがあります。やはりこれも「住居侵入」が原因でした。

ポスティングスタッフがマンションエントランスに立ち入ってポスティングしていた際に住人に通報されましたそうです。このマンションには、チラシ禁止 無断侵入通報と強めの表記があったのですが、それをわからずにポスティングしてしまっていたようです。

他にも、「チラシ入れたら10万円」と書いてある住宅に投函してしまって住人が会社まで来たこともありました。このようなに金銭を要求された場合はすぐに支払うことには応じず、できるだけ話し合いで和解できるようにしましょう。それでも解決できない場合は最悪、弁護士に相談することも考えたほうがいいかもしれません。

もう十年前のことで、今ではこのようなことが起こるのはホント稀だと思います。ポスティング業者では、このようなケースが怒らないように最新の注意を払うだけでなく、過去に注意を受けた場所を記録してあらかじめポスティングしないように指示をしています。ただ十分気をつけていてもポスティングを違法と考える人もいるので、拒否を示す表記がある場所では無理な配布はしないほうがいいでしょうね。

ポスティングで違法にならないために

ポスティングでの違法になるケースをご紹介してきましたが、違法になる恐れがある行為を注意するためには以下の2点を押さえておきましょう。

・自分で行うセルフポスティングは危険
・ポスティングは品質重視の業者に依頼

自分で行うセルフポスティングは危険

ポスティングが違法となる恐れの住宅やマンションがあると言いましたが、自分自身や会社の社員でポスティングをしようと考えているなら注意が必要です。

ポスティング業者では、違法の恐れがある場所をリスト化して管理しています。このデータはポスティング業界関係者以外が手に入れることは難しいため、一般の人が自分でポスティングするときには、これらの配布を禁止されている場所をわからない状況でポスティングしなければいけません。クレームから違法とされかねない場所をわからずポスティングしてると考えるととても怖いですよね。

禁止表記がない場所でもクレームや通報となる可能性がないとは言えないので、不安な方は専門業者に依頼することをおすすめします。

ポスティングは品質重視の業者に依頼

ポスティングは専門業者に依頼することをおすすめしますが、料金の安さではなく品質を重視した業者を選びましょう。

品質の高い業者は、スタッフ教育を重視してや無理な配布は行いません。低品質な配布の業者は、スタッフへの教育が行き届いてないことに、禁止物件を見逃したり、無理な配布でクレームから違法へとなる恐れがあるため注意が必要です。

他社よりもあまりにも単価が安い会社やポスティング作業への回答があいまいな業者には気をつけて業者を選びましょう。

信頼できるポスティング業者の選び方!失敗しないための7つポイント

さいごに:ポスティングの必要性

ポスティングに対して悪いイメージや違法だと言う人もいます。将来的にポスティングが違法となるのかポスティングの必要性を考えてみるとどうでしょうか。

ポスティングは、気軽に宣伝できることから商店街などのイベントチラシなど地域活性に役立つものもあります。行政関係もポスティング業者を利用しています。

もしポスティングが違法となったら、チラシ集客自体が大幅に減少して印刷業界や企業にとっても大きな影響を及ぼすことになりかねないため、今後ポスティング行為が違法になるとは考えにくいでしょう。

しかし、集客や宣伝が欠かせないものとはいえ、すべての人がチラシ広告を必要としてるわけではありません。そのため、ポスティングする側が受け取り側のことも十分に配慮した正しいポスティングを心がけていく必要があるのではないでしょうか。

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